龍樹の会計 取扱説明書

勘定科目の設定について

科目を設定することは経理の基礎的な作業の一つです.それは法的(特定非営利活動推進法や商法や青色申告など)に定められたものが多いわけですが、任意団体や個人(家計)の経理をする場合には、どんな経理(会計)報告が必要なのかで決める事になります.

「龍樹の会計」では初期設定した科目コード一覧を用意しますが、ここでは特定非営利活動法人活動の会計処理で使われると想定されるものを設定しています.残高元帳、収支計算書、貸借対照表についても同様です.

科目の全体は体系的に整理してエクセルのマクロ・プログラムで科目を呼び出し操作する事が可能なようにしていますので、特にコード(科目番号)の設定についてご注意ください.

JIS X 0406 (1984)として「勘定科目コード」がありますが市販ソフトなどでも必ずこれに従っているものでは無く、実務的に使いやすいコード体系を設定することが良いので、「龍樹の会計」では4桁で設定しています.

科目コード一覧を開いていただくと、太字で書かれた1000〜9000番の項目名があります.これは科目名としては使いませんが、区分を明示するためのものです.
流動資産、固定資産、流動負債、固定負債、正味財産の部(一般には資本)、歳入の部(一般には売上高に相当)、事業費と一般管理費(一般には販売費及び一般管理費)、事業外損益(一般には営業外損益・特別損益)という区分をしています.

これらの区分の意味は、収支計算書(一般には損益計算書)や貸借対照表を参照していただくと、1会計年度の中で終わるものと、前期から引き継がれ翌期に継続されるものという科目(その中身としての金銭)の性格が異なることが分かります.

科目コード一覧・龍樹の会計

1000番台−これは流動資産に入る科目です.特に1300台までを現金預金のコードとして設定してください.プログラムでこれを認識しています.
後に説明しますが、もし銀行預金口座が複数あり、それを別々に管理しながら、貸借対照表の上では「預金」として合計表示する場合には、1200預金の子番号として1210、1220などを設定し、銀行名で科目設定すると便利です.1300振替貯金についても、郵便貯金と振替貯金の両方があるなら、1310、1320として管理することができます.預貯金を一括して貸借対照表に「預金」として表すなら、1200の子番号として設定する事もできます.

1000番台の未収金など、3000番台の前受金などは、現金主義(現金の受け払いで収支を確定する)なら科目設定は不要ですが、将来の活動を考えると科目として残しておかれる事をお勧めします.年度末までに翌年度の会費を収納する時には前受け処理が必要になりますし、複式簿記ならその経理は簡単になります.

5000番台の正味財産勘定はNPOなど非営利事業会計では必須の科目ということはご存じの通りです.このコード番号は前期繰越、当期収支、次期繰越などの処理プログラム中で使っています.科目名の変更は損益計算書、貸借対照表に合わせて変更されても構いません.科目コード一覧で設定すると、損益計算書、貸借対照表、勘定元帳残高表に反映されます.

6000番台−これは事業による収入科目を設定します.ここでは6500審査料、その子番号として審査科目毎に設定していますが、一括して6500で処理しても良い訳です.登録料についても同じです.子番号でも管理するには「補助科目」を使う仕訳記帳をしますが、それは別に説明します.

7000番台−これは事業実施で支出される経費科目です.一般事務費として処理できない必要な科目を設定して管理できます.

8000番台−いわゆる事務費です.ここでも8100通信運搬費を子番号で管理することもできます.実情に合わせて設定なさってください.

この科目コード一覧にある消費税関係はNPOでは通常は不要な場合が多いと思いますが、別に詳しく検討する予定です.

会計報告というのは、簡単に言えば1会計年度中のお金の出入りを収支計算して報告すると共に、その結果で財産が増えたか減ったかも貸借対照表として報告するものだと言えます.この手続き(簿記−会計帳簿のつけ方)を明確に体系化したものが複式簿記と言えます.

単に収支計算で損益差額を出すだけでは経理している組織の本当の活動は見えてきません.起業当初に大きな資本が投下されていて事業を続けているので、外からは儲かっていると見えても、その資本(正味財産、元入金)の増減が外から見えなければ、正確に判断できません.収支報告には資本という項目は無いからです.収支が赤字の時に、それを何処から補填しているかも見えません.

或いは収支計算では大きな黒字になっていても、それが売掛金の増加だけになっていると、いわゆる黒字倒産が生じます.固定費は現金でどんどん出て行き、次の仕入れにお金が回らなくなり先細っていきます.売掛金は収支計算では売上としか計上されませんが、貸借対照表ではその増加が顕著に見えます.そういうことをきちんと経理(管理)できる為に現在では複式簿記がもっとも適しているとして採用されている訳です.

掲載 : 2003.12.01